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遺言書が残されていても
撤回されている場合があります。
遺言書は、一度書いたからといって後日その内容を変更できないわけではありません。
遺言者本人が生きている間は、いつでもその内容の全部や一部を撤回する事が出来ます。
従って、遺言書を管理する方たちは、撤回行為がされていないかどうか十分に注意する必要があります。
ここでは遺言者がどのような行動をすると、その遺言を撤回した事になるのかを紹介いたします。
新しい遺言で
古い遺言を撤回することができます。
まずは自分自身であえて撤回した場合です。
民法1022条では遺言の撤回について下記のとおり定めています。
民法1022条
「遺言者は、いつでも、遺言の方式に従って、その遺言の全部又は一部を撤回することができる。」
遺言書で書いたものは、新しい遺言書で撤回したことを表示すれば、その内容を白紙に戻すことができます。「遺言の方式に従って」とあるので、公正証書を自筆証書で撤回したり、自筆証書を公正証書したり、というケースも考えられますね。
遺言書がいくつも残っている場合に、撤回されたものとみなされる場合があります。
民法1023条1項
「前の遺言が後の遺言と抵触するときは、その抵触する部分については、後の遺言で前の遺言を撤回したものとみなす。」
例えば遺言書が2枚発見されたとします。一つは平成26年1月1日付けで作られたもの(遺言A)、もう一つは同じ年の2月1日に書かれていたもの(遺言B)です。
つまり遺言Aのあとに遺言Bが作られているとします。
遺言を書いて亡くなった本人の財産は、甲土地と乙土地と丙預金で、相続人は「太郎」と「花子」の二人でしたが、それぞれの遺言内容が次のとおりとなっていました。
遺言A(1月1日) | 遺言B(2月1日) |
甲土地は太郎が相続する | 甲土地は太郎が相続する |
乙土地は太郎が相続する | 乙土地は花子が相続する |
丙預金は太郎が相続する | ( 特に記載なし) |
甲土地については、遺言Aも遺言Bも太郎さんに相続させるとしているので、何の問題もありません。
しかし乙土地については、最初の遺言では太郎さんに相続させると言っているのに後の遺言では花子さんとしている為、遺言同士が矛盾します。
このように、後の遺言で前の遺言の内容と矛盾する記載があった場合は、遺言者が前の遺言内容を撤回したものとみなされて、後の遺言内容が採用される事になります。
なお、遺言Aで太郎さんに相続させる事とした丙預金について遺言Bではなんの記載もなく触れていませんが、このような場合は前の遺言の内容がそのまま採用されるため、撤回とみなされる事はありません。
単に記載がないだけで、積極的に否定したわけではないからです。
もし遺言者が、遺言書を作成した後に、その内容に矛盾する行為をした場合も、撤回したとみなされる場合があります。
民法1023条2項
「前項の規定は、遺言が遺言後の生前処分その他の法律行為と抵触する場合について準用する。」
例えば、遺言書で「甲土地は太郎に相続させる」という内容を残したにも関わらず、その後亡くなるまでの間に別の人に売却してしまったというようなケースがそれに当たります。
前の例のように遺言書自体で否定したわけではありませんが、実際の行為が遺言書と矛盾するのであれば撤回の意思表示をしたものとみなされるのです。
これについては、どこからどこまでが撤回となるのか判断が難しい場合もあり、判例もケースバイケースです。
遺言者が自分で自分の遺言を故意に破ってしまった場合、遺言が撤回したものとみなされます。
民法1024条
「遺言者が故意に遺言書を破棄したときは、その破棄した部分については、遺言を撤回したものとみなす。遺言者が故意に遺贈の目的物を破棄したときも、同様とする。」
他にも焼いてしまったり、内容がわからないくらいに塗りつぶされていたりする場合も同様です。
ただし、公正証書遺言の場合は公証役場に原本が保管されているので、正本や謄本を破り捨てても撤回にはなりません。
もしわざとではなく、間違って破ってしまった場合は、「故意」ではないので撤回した事にはなりません。
もっとも、破れてしまったことでその内容が全くわからない状態になってしまえば、撤回以前に遺言書として成立しなくなってしまうので、結果は一緒となります。
また、遺言書自体ではないですが、遺言書に記載されている贈与財産を破棄した場合なども撤回されたとみなされます。
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